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瓦メーカーは、これまでその品質向上(割れない、耐久性がある、耐水性がある、色アセしない、形が美しい等)のために、様々な技術革新や企業努力を行うとともに、各種試験(暴露試験、曲げ試験、凍害試験、吸水試験等)を日常的に行っています。こうしてできた高品質の三州瓦を、全国各地の建築現場に届けるのが、メーカーとしての基本的役割です。ご指摘のように、瓦メーカーは、屋根の工事には「直接」タッチすることはありません。したがって、ガイドライン工法が対象とする屋根工事とは、一線を画しているといってもいいかもしれません。
しかし、新しい建築基準法が目指すものは、瓦屋根の耐風性、耐震性という「性能」です。例えばこれを別の商品の性能と比べてみるとよく分かります。仮に、自動車の性能は、一つ一つの部品の品質の総和で評価されます。部品に一つでも欠陥があれば、そのクルマの安全性は保証されません。同じように、瓦の生産は、部品づくりということもできますが、一つの瓦屋根を消費者に届けるという意味では、「工事のことは別問題、知らない」といって済ませる時代ではなくなって来ているのです。こうして、これまでは全く別分野であった施工についても、瓦メーカーが積極的に参加して、工事業界と一体となって、台風や地震に強い屋根づくりに取り組むようになってきたのです。
ガイドライン工法は、その一つの象徴ですし、防災を意識した製品づくり(各種防災瓦の開発など)を行っているのもそのためです。メーカーが単なる部品(屋根材)メーカーから、消費者の信頼を勝ち取る屋根業界の主要な担い手として姿を変えつつあるのが、今日の姿と理解して下さい。
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