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瓦の技術が、大陸から日本に伝えられたのは、1400年以上も前の6世紀後半(588年)のこととされています。日本最初の仏寺である飛鳥寺(法興寺)の本堂や禅室には、いまも、当時造られた瓦が現役で生きています。瓦の耐久性がいかにすぐれたものであるかの証明といえましょう。それ以降、瓦屋根は、社寺仏閣建築を中心に全国に広がり、しだいに民家にも採用されるようになっていきました。
周知のように、日本は地域によって気候や四季の変化が多様で、とくに、日本海側と太平洋側の冬の気候には大きな違いがあります。雨の少ない奈良地方に伝来した瓦屋根は、時代とともに雪深い北陸地方や、台風の多い九州地方で、それぞれ独自の技術の発展を見せて、現代に至っています。
ガイドライン工法も同じ、と私たちは考えています。技術の発展には限りがありませんので、新しい課題やテスト結果が出るたびに、これまでの技術を検証し、よりよい方法を模索していきます。例えば、ある地方で地震が起きて屋根の損壊が起きると、災害救助とは別に、真っ先に被災家屋を調べるのは、ガイドライン工法に関係するスタッフです。何が原因でそのような被害を受けたかを調査し、その改善策を探るのが任務です。
ガイドライン工法に、これで十分ということはありません。「進化する」という意味は、世の中の動き(や消費者のニーズ)に対応して、「進化しなければならない」とご理解下さい。毎年のように耐震試験を行い、その改善策に専念するスタッフが、この工法を支えているのです。
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